:八つ墓村
- 作者: 横溝正史
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 1971/04/26
- メディア: 文庫
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戦国の頃、三千両の黄金を携えた若武者が、
七人の近習を従えてこの村に落ちのびた。
だが、欲に目の眩んだ村人たちは八人を襲撃、
若武者は「七生までこの村を祟ってみせる」と叫び続けながら、
七人とともに惨殺された。その後不祥の怪異があい次ぎ、
半年後、落人殺害の首謀者、田治見庄左衛門が家族・村人を切り殺し、
自らの首をはねて死ぬという事件が起こった。
この事件の死者が八人出たことで、村人は恐怖のどん底にたたき込まれた。
村人は落武者の怨念を恐れ、犬猫同然に埋めておいた八人の死骸をとりだすと、
八つの墓をたて、明神として祟めることにした。
以来、この村は“八つ墓村”と呼ばれるようになったという──。
大正×年、田治見庄左衛門の子孫、田治見要蔵が突然発狂、
三十二人の村人を虐殺し、行方不明となる。
それから二十数年、謎の連続殺人事件が再びこの村を襲った……。
角川文庫に「金田一耕助ファイル」というシリーズがある。
非金田一ものを含めて、横溝正史の作品は過去に何作か読んでいる。
しかし、その大部分は、内容をほとんど忘れているので、
あらためて読んでみようと思った。
そこで、このシリーズをファイルナンバー順に読んでいく(予定)。
途中で止めてしまう可能性大……だけど。
ファイルナンバーは、発表順でも、作中時間順でもないようだ。
とりあえず、ファイルNo.1は「八つ墓村」だ。
やはり、面白い──。
ちょっと腑に落ちないのは、
この事件でのみ、金田一耕助と関わった人物が、
金田一の探偵としての能力を高評価しているところかな。
他の事件の金田一の活躍を知っている人物や、
他の作品を読んでいる読者なら、
そういう評価も、わからないでもない。
しかし、この作品においては、事件発生前から現場にいたくせに、
事件を防ぐという点では、まったく貢献していないのだから。
金田一耕助ファイル(角川文庫):既読分
No. | タイトル | 評価 |
01 | 八つ墓村 | ★★★★★ |